多様性のための声明:スイスのロマンシュ語コミュニティを祝して

Local news, 20.02.2020

在日スイス大使館はこの度、初開催となった「Saira Rumantscha -ロマンシュ語の夕べ」に、ロマンシュ語及びその文化を日本語で記した書籍の著者をお迎えしました

左より: ファビアン・クレール スイス政府観光局日本支局長、坂口 友弥 氏、ヨナス・ルエグ氏、ジョナス・プルヴァ文化広報部長 ©在日スイス大使館
左より: ファビアン・クレール スイス政府観光局日本支局長、坂口 友弥 氏、ヨナス・ルエグ氏、ジョナス・プルヴァ文化広報部長 ©在日スイス大使館

グラウビュンデン州で話されているスイスの第4の言語、ロマンシュ語を祝う「Emna da la Lingua Rumantscha」(ロマンシュ語週間)を紹介するイベントに、ジャン=フランソワ・パロ駐日スイス大使は、ハーバード大学、歴史・東アジア研究科 博士課程に在学中のヨナス・ルエグ氏及び、坂口翻訳サービスの設立者で言語学者の坂口 友弥 氏を大使公邸に迎えました。ルエグ氏と坂口氏は、ロマンシュ語及びその文化を初めて日本語で紹介した『スイス「ロマンシュ語」入門』の4名の共著者のうちの2人です。

同イベントでは、マルクス・ロイビ公使による多様性の価値を強調する導入提示の後、ルエグ氏と坂口氏によるロマンシュ語とその現状についての発表が行われました。ロマンシュ語圏に彼らが滞在した際の経験と思い出も披露されました。その後、スイス政府観光局日本支局長 ファビアン・クレール氏がディスカッションに加わり、グラウビュンデン州の素晴らしい山岳地方の風景がビデオ映像にて紹介されました。ジョナス・プルヴァ文化広報部長の司会の下でさらなる活発な議論が交わされ、来場者はその言語、文化、環境についてより深い洞察を得ることができました。イベントは、ロマンシュ語圏のワインや名物料理の紹介によるグラウビュンデン州の味覚で終了しました。

1938年2月20日の国民投票により、ロマンシュ語はスイスの第4の言語として公式に認定されました。現在、ロマンシュ語を話すことのできる人は約60,000人、理解することのできる人は約100,000人と言われています。その言語を第1言語とする人は約44,000人と言われていますが、その半数以上となる約28,000人がグラウビュンデン州に住んでいます。

プレゼンテーションを行う坂口 友弥氏  ©在日スイス大使館
プレゼンテーションを行う坂口 友弥氏 ©在日スイス大使館